ひとつだけ、を探して

世界が全て正解じゃない

あけまして心配しています。

私の、世界で1番大好きな愛してやまない人は、アイドルであり、俳優であり、作家、です。2足のわらじならぬ、3足のわらじだと、人は言うだろうし、実際にそのような表現で話題になることもあります。しかし、当の本人、加藤シゲアキさんはそれをあまり望ましくは思ってません。以前ある番組で、"作家やアイドルや、色んなことをしてるけど、「1つの加藤シゲアキがいい。」"そんな旨のことを語っていました。彼にとって、今の彼にある全てがアイドル・加藤シゲアキを構成していて、何か1つでも欠けたら加藤シゲアキではなくなるのだろうと思います。"書く"ということを続けて10年近く経った今でも作家デビューしたあの頃と変わらず書くことに対して「NEWSのため」と彼が言うのはその理由の1つだと思います。

1つ芯が通っていて、その芯をどこまでも貫く彼の姿に惹き込まれ、感化され、時にはひっくり返るほど驚ろき。目まぐるしく進化する彼を見ていると「次は何をしてくれるんだろう」という期待感に胸が踊り、ワクワクします。何年経っても彼は私を飽きさせまん。底なし沼ってこういうことなのだと、身をもって体感しています。

毎日彼を見ていたい、毎日彼を知りたい、そんな風に思わせてくれる多才な加藤シゲアキさんですが、なんだか最近少しばかり不穏です。彼も、それによる私の心も。

最初に違和感を感じたのは12月4日、FNS歌謡祭です。

こういう場ではいつもそんなにはしゃいでるって訳でもないんですけどね。なんなら眠そうだな、なんて思う日も少なくはないんですけど、なんだか、文字通り、元気がないように見えました。

知っている方も多いかと思いますが、昨年、加藤シゲアキさんはフジテレビドラマ金田一シリーズの15代目金田一耕助としてその歴史に名を連ねました。

そして昨年「犬神家の一族」に大きな反響があったことから、今年は「悪魔の手毬唄」の放送が決定しました。

ちょうどこの頃ドラマの撮影も大詰めを迎えていたと思います。「ドラマの撮影大変なのかな。」雨に濡れた子犬のような顔をしている加藤さんを見てそんなふうにぼんやり思いました。

この日はNEWSのメンバー4人が順番に更新しているWeb連載の更新日でもあり、順番通りいくと加藤さんの番でした。しかしなぜか小山くんが更新してくれました。なんだか胸騒ぎです。

そして金田一の番宣、年末怒涛の歌番組、悪魔の手毬唄放送、あれよあれよと過ぎていきあっという間に大晦日を迎えました。この間には加藤さんのインタビューが掲載されている雑誌や連載しているエッセイの最終回の発売、また、小説新潮での長編連載も始まりました。

歌番組公式Twitterにたびたび登場する加藤さん。バラエティでしっかり笑いを取っていく加藤さん。バラエティは随分前に収録したものだと思われますが、歌番組の公式Twitterはわりとリアルタイムに近い加藤さんだったと思います。口数が多いわけではないけれど、FNSの日を思えば全然元気そうだなぁという印象でした。そのため、あの日の元気のなかった加藤さんの記憶は少しつづ薄れていきました。やっぱり眠かったのかな、なんて。そう思いだしました。

私自身クリスマス前頃から少しドタバタしていて2019年最後の加藤さんのラジオ*1を聞き逃してしまいました(めっちゃ珍しい)。とりあえず、年内のラジオは年内に聞いておこう、そう思い大晦日の朝、特急列車の中であのラジオを聞きました。

加藤シゲアキのソラシゲブック~」

いつも通り始まりました。冒頭は12月6日に発表されたEPCOTIA ENCORE円盤化の話題。収録はFNSの数日後だったのかな。

私含めて多くの加藤さんのファンが気になったであろう話題は最後に読まれたメールによって始まりました。

(できるだけ正確に文字起こししたつもりですが、まぁ、ニュアンスが伝われば。)

20191229 SORASHIGE BOOK

✉慣れないことが多くキャパオーバーになり、余裕がなくなってしまう日々です。執筆や俳優、歌のお仕事など様々なお仕事をこなしているシゲちゃんは仕事を遂行するにあたってキャパオーバーになり、余裕がなくなってしまうことはありますか。また、その場合はどう対処されていますか。

「いや~~~ねぇ~…どうすかねぇ…いや~正直…キャパオーバーですよ。う~ん…。キャパオーバーになるとさぁ、性格が悪くなるんですよ。僕はね、特にね。なんか、険が出ると言うかねぇ…デリカシーがなくなると言うかね。だから、人のデリカシーが無い、ところに目がついちゃって自分もなくなるっていう、もう最悪なねぇ。僕ほんとそういう時人に会いたくない、会わないようにしてるんですけどぉ、迷惑をかけるから。あぁのぉ…でもそうはいかないもんね、お仕事だと。まぁ僕もいかないんですけどぉ。どうしたらいいんだろうね。いや、かつてはねぇ、やっぱりそれがぁ…運動だったりぃ…ま、ジムだったり…映画だったり本だったり…ていうことだったんですよ。僕はね。なんだけどそれを削ったんですよ。結局ね。今年は。やっぱだめですね。なんかメンタル的には結構…しんどい…しんどかったスねぇ。しんどかったってか、まだやっぱこっからも~…全然大変なことが分かっててぇ。まぁよくないんだけどこれねぇ、自分~だけがつらい気がしちゃうんだよね。そんなわけないんだけどね。みんな大変なんだけどさ。これはだから~ほんとに…僕も教えてほしいなと思うよねぇ。どうやったら…やっぱ余裕…う~ん…ほんとはだからぁ…もうキャパオーバーですっていう時にさ、言った方がいいんだよね。言える仲間がね、いたらいいよね。う~ん…。僕の場合はやっぱねぇ…それが苦手なところもちょっとあるんですよね。自分で抱え…込んでね、う~ん…まだいける…キャパオーバー…ってさぁ…分からないんだよね。自分だと意外と。人に止めてほしいんだけどさ、結構俺もいけちゃう顔するからさぁ。いけちゃう…どんどん…背中…荷物乗せられてぇ、もう1回持ったら下ろせない、みたいな、状況は…う~ん…ずぅっとある、けどね(笑)いやでもほんと、危ないよね。なんかこう…壊れちゃったら元通りにならないからね。それは…。心も体もねぇ。だから大事にしてほしいと、思いますよ。(送り主)さんも。う~ん。なんかすごい、分かる。だから、このメールを多分俺が無意識に選んでる時点で、俺もそうなんだろうねぇ。う~ん。楽しめればいいんだよね。そう…なんでもこ~…、そんな、キツイ瞬間も楽しめ、たらいいけどね。いや~ほんとやりたいことだけやれたら、どんだけいいかってことも…やりたいことはさぁ溢れてたら多分…やりたいことが溢れてる分にはいいんだろうね。やらなきゃいけない、とかさ。嫌々、とかつくとね。ほんとしんどい…ですよね。うん…。いや~やっぱり、常に自分と向き合っていかなきゃあ、やっぱり自分の…なんていうの。自分の声を聞くのが大変よね。そう…。でもまぁ、自分の声が聞こえなくなっていると人の声も聞こえなくて~…、思いやりにかけて…。う~ん、いやだから、2020年の目標が僕にあるとしたらまぁそういうとこだよね。ゆとりを持って人に優しくし、それでいて自分…も無理しないっていことがどうしたらできるかっていうのは…。そのねぇ、中2病みたいなのあるじゃないですか。32病みたいなことはあるんだろうなと僕もちょっと思ったりしましたよね。30代前半なのか…この方はね、何歳なのか分かりませんけど…。30代になるといろんなことまた…こう、変わってくるんだなぁっていうのも…う~ん…。悩むよね。うん…。そうなんだよなぁ~。まぁまぁ(笑)なんでこんな、人のメールで自分が落ち込んでくみたいな(笑)…いや、大変だよね。でも…頑張るしかないしね。楽しいことがその先にあると信じるしかないしなぁ。信じる…いやだから先週の話*2じゃないですけどそういうちょっとしたなんかねぇ…人生の機微を大事にしたいんですよ。こう…クリスマスツリー綺麗だな、とか。今日天気がいいな、とか。なんかこう…そういうことに喜びを見出してく…ことも大事だね。うん。そう、だからペット…俺は飼えないんだけど。このスケジュールの中では。ペットがいたりするとぉ、きっとみんな…ペットいる人っていい人じゃない(笑)やっぱそういうことになるのかなぁなんて。愛でられるわけだよね。ちっちゃい…猫の動画撮ってる…なんかさ、人って、優しいじゃん。(笑)そうだから最近、なんかこう、子供の…なんか動画とか、猫の動画とか見る人の気持ち俺全然わかんなかったんだけど、やっぱああいうの見てちょっと笑ってる自分いたりするもんね。最近ね。あはは、あははは(笑)いや、そういうことでもいんだな!多分!うん、猫の動画見よ~ってことかもしんない。猫とかさ、子供のなんか…ひっくり返って泣き出す…動画とかさ、なんか、可愛いやつあるじゃん。ああいうの見るっていう、ふっふふ、ことが今…(笑)…どんだけ俺追い込まれてんだよって感じだけど(笑)」

「キャパオーバー」「しんどい」この2つの単語が何度も繰り返されているのが印象的でした。

今まで彼を応援している中で心配になることは多々ありましたが、ここまではっきりと弱さを見せている加藤さんは珍しいです。そのことに驚いたのと同時に、ようやく加藤さんがここまで追い詰められていることに気付きました。

加藤さんは客観的にみて多才であり、その多才さを十分に生かせるほどには器用だと思います。きっとそれは本人も自覚があるだろうし、周りの人もそう思っていると思います。今回はそれが裏目に出てしまったとしか思えません。

できてしまうんですよね。加藤さんは。できてしまうから背負ってしまう。それが当たり前になっている現状なのだと思いました。

メンバーの考えを具体的に言葉にしたり、それこそ文字を紡ぐ作家というお仕事をしたり、普段は言葉を巧みに扱う加藤さんですが、自分の気持ちを表すとなると急に不器用すぎると思います。今回のラジオも、目の前にはいないリスナーを誰一人として傷つけぬよう、心配をかけぬよう、慎重に、丁寧に、不器用なりにも今の自分の心情を語るためにゆっくりと言葉を選びながら話している、という印象を受けました。普段は早口な彼ですが、間も多いです。つらいならもっと大きな声でつらいと言ってくれてもいいのに。

「壊れちゃったら元通りにならないからね。それは…。心も体もねぇ。」

メールを送ったリスナーに向けての言葉だったかもしれませんが、自分に言い聞かせているようにも思えました。その通りだよ。壊れちゃったら元通りにならないんだよ。

このラジオを聞いてFNSの加藤さんの様子に納得しました。今も尚、加藤さんのメンタルがこのような状態なのか、あの日がピークでこういった状態だったのか、それは定かではありませんが、あの日が1番分かりやすく"限界"だったのではないでしょうか。

12月から始まった長編連載は2018年の段階でお話をもらっていたと言う加藤さん。今年のツアー中もずっと書いていたことでしょう。他にも連載やエッセイ、同時進行でいくつも書いています。それに加えて歴史ある金田一という名作の主役を演じるというプレッシャー。金田一の撮影は移動も多く2日で800km移動することも。それに伴いたくさんの取材もあったはず。そしてNEWSファンが1番楽しみにしているであろう次のツアー「STORY」の準備。これだけ聞いても「加藤さんほんとに1人???5人くらいいなきゃ無理じゃない???」という気持ちでいっぱいですが、加藤さんの話しぶりを聞くとまだまだ私たちの知らないお仕事があるはずです。

今回のラジオを聞いていると、ところどころ加藤さんの自虐的な笑い声が入っていて、それがやけに弱々しく聞こえて涙が出ました。「誰かに止めて欲しい。」これは心からの本音だと思います。不器用な加藤さんの精一杯の「助けて」なのではないでしょうか。

こんな加藤さんを知ってしまうと軽率に加藤さんの背負ってるもの全部下ろしてもいいんだよ、なんてそんな気持ちになります。

私は加藤さんのお仕事が決まれば決まるほど嬉しいです。お知らせがある度に飛んで跳ねて舞って喜んでしまいます。加藤さんが大好きだから。

でも、私が応援すればするほど、期待すればするほど、加藤さんに背負わせてしまっているんだなと思うとひどく悲しいです。だからと言って、加藤さんの背負ってるもの全部下ろされてしまうと私はもう2度と加藤さんを応援することはできなくなってしまうのです。

これがアイドルとファンなのだと思うとやるせない気持ちでいっぱいです。

決して弱さを見せてほしくなかったわけではないんです。

元旦に配信されたファンクラブ動画はFNSの日に撮影されたようですが、一目瞭然で加藤さんに元気がないこと、それを気遣うメンバーの様子も手に取るように分かります。でもそれはこのラジオを踏まえた上で、加藤さんの気持ちが着いてきてないんだろうなと思いながらみると、アイドルであろうと私たちと同じ人間であることをひしひし感じて愛おしいとすら思いました。人間だもの。気分が乗らない日なんていくらでもあるよね。

こんな人間らしい浮き沈みがある加藤さん愛おしい!!!!それだけで十分!!!!!ひゅう!!!!!と、思えるハッピーオタクでいたいのですがやはりそうはいかなかっただけです。

単純に、心配、です。

キャパオーバーってシンプルにしんどくないですか?そもそも加藤さんのキャパシティは大きすぎるので、ここで私の話をするのは烏滸がましいことこの上ないのですが、私も去年の夏キャパオーバーになりました。就活、それに伴う勉強、卒論、学校、バイト…たったこれだけでキャパオーバーでした。加藤さんはよく「自分の仕事は伝わりにくい。休みの日に書いてる。」と言っていますが、私もみんなが春休み期間もずっと学校に通って勉強していたので心が荒れました。人に会いたくなかったです。誰にも優しくできる自信がありませんでした。キャパオーバーになった私は泣く泣くバイト(オタク生命)を捨てました。加藤さんは運動や映画鑑賞を削ったと言ってましたが趣味を削るってめちゃくちゃ、めっちゃくちゃストレスだと思います。(お金が無いとオタクできない)加藤さんの2019年の目標は船舶免許をとることでした。手をつけられる状況ではなかったと思います。

自分と重ねるのはあまりにも烏滸がましいけれど、自分のつらかった日々と、今の加藤さんを重ねては、加藤さんのメンタルが心配でなりません。

私みたいにすぐ捨てられるならいいと思います。でも加藤さんはなにもかも捨てられないというか、捨てようとしないじゃないですか。最初にも言いましたが、アイドル・加藤シゲアキは色んな要素が合わさって奇跡的な構成をしているのです。その中の何か1つでも欠けると加藤シゲアキ加藤シゲアキではなくなるのです。(私はどんな加藤さんでも加藤さんだと思ってるけど加藤シゲアキはそれを許さないはず。)

こういうのって、怖いなぁ、と思います。加藤さんが何か1つでも諦めてしまったら、その先のことは怖くて考えたくもないです。加藤さんに限って、そう思いたいですが、残念ながら加藤さんも人間で、限界は誰にだってあると思います。

荷物を下ろせない、捨てられない加藤さんのキャパシティが今より少しでも増えることを私たちファンは願うしかないのだと思います。

「この仕事をしていると期待されることも多い。期待されてるのに自分が自分に期待しないのは失礼。」なんて思う律儀な加藤さん。こんなにも期待してしまって申し訳なく思う自分もいれば、加藤さんなら、と、この期に及んで期待してしまう自分もいます。厄介で本当に申し訳ない。

加藤さんの元気がないと私も元気が出ないです。大晦日にラジオを聞いてからなんだかずっと心に引っかかってます。加藤さんを応援することに対して少し気が引けるほどに。

早くまた元気な加藤さんが見たいな。上向いてバカみたいに笑ってる加藤さんが見たいな。

このお正月、少しでも加藤さんが心安らぐ時間を過ごせていることを願います。

お節なんか食べなくていいからカレー食べなね!!!*3

*1:20191229放送分

*2:昔はイベントごとに興味なかったが、近年はイベントを愛でることで気分転換になるというお話

*3:加藤さんはお節が嫌い